3つの区域で現場の連携力強化を実現


日産自動車株式会社 横浜工場 様

(神奈川県横浜市)



日産横浜工場は、1933年に設立した日産自動車の発祥の地であり、
現在も最先端のエンジンやモーターの生産を担う重要拠点。
高効率な生産ラインと環境配慮型の設備を備え、電動化技術の中核を支えている。

敷地内には一般公開されている「エンジンミュージアム」もあり、
日産の技術と歴史を体感できる。
その横浜工場では、今後の不測の事態への対応と現場の連携力強化のため、
簡易無線中継システム NEXEDGE® CRを導入した。

 

*NEXEDGE® CR(ネクスエッジ・シーアール)とは総務省により2023年に制度化された
デジタル簡易無線免許局の中継用チャンネル(3D)を利用したJVCケンウッドのデジタル簡易無線中継システムの総称です。

導入の背景

横浜工場は3つの地区に分かれており、第1地区・第2地区と2km程離れた場所にある第3地区の間での無線通信において、建屋構造や距離の影響により通信が不安定であり、現場間の連携に課題があった。特に緊急時や設備トラブル発生時における迅速な情報共有が困難であり、業務効率や安全性の面で改善が求められていた。

対策を検討していた担当者が、2024年に発売された簡易無線中継器を導入することで広域通信が可能になることを知り、同じ新子安地区にあるJVC ケンウッドに問い合わせをしたことにより、簡易無線中継器「TCB-D239CR」2台および携帯無線機「TCP-D261E」計81台の導入に至った。

設置・活用シーン

現状は非常時の活用に向けて、各部門の防災担当者への配備を行い、防災訓練時に取り扱いの確認を行うことにより、活用方法や注意事項などを共有している。

実際に使用された従業員からは、「これまで連絡が取れなかったエリアでもスムーズに通信できるようになった」との声が寄せられており、現場の満足度も高い状況です。


携帯無線機は配布された部門の事務所内で、設置効率の良い連結型充電器に設置され、いつでも使用可能な状態となっている。


アンテナは第2地区事務所屋上に取り付け、すぐ下の通路部分に中継器セットと非常電源ユニットを屋外用収納ラックで壁面に設置。

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導入の効果と今後の課題

■簡易無線中継器の設置により、これまで通信が届きにくかった第1 ・第2地区と第3地区の間でも安定した無線連絡ができるようになった。
 地区間の通信が可能となったことで現場の連携力が大幅に向上し、関係者から高い成果と評価をされている。

 

■各地区は中継用チャンネルを使用することで一斉通信が可能となった。

 緊急時の連絡手段としての信頼性が向上し、迅速な対応が可能になった。

 特に火災や設備異常時の初動対応において、無線通信の安定性が大きな効果を発揮する。

 

■無線機に慣れていない人も多いため、緊急時におけるグループ割り振りや、チャンネルの切り替えが課題。
 現場が混乱しないよう、普段から無線機の講習が必要だが、レクチャーを行える講師が不在。
 JVC ケンウッドには、ソフト面・運用面でのコーディネートを期待している。

USER' S PROFILE

 

日産自動車株式会社様

 

設立:1933年

主な事業:自動車の製造、販売および関連事業

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