ホーム > ニュースリリース > ニュースリリース > ニュースリリース2005年 > Press Release

発行日:2005年03月04日

ニュースリリース

<お知らせ>


F1参画15年目、ウエスト・マクラーレン・メルセデス・チームへ
最先端技術による専用デジタル無線機「マクラーレン・スペシャルII」を独占供給
2005年シリーズで「戦略投資」と「ブランド戦略」が結実


株式会社ケンウッド(社長:河原 春郎、本社:東京都八王子市)は、フォーミュラ・ワン世界選手権(F1グランプリ)参画15年目の節目をむかえるにあたり、ウエスト・マクラーレン・メルセデス・チームのオフィシャル・サプライヤーとして、3月4日に開幕するF1 オーストラリア・グランプリより最新型のデジタル無線機を独占供給することになりましたので、お知らせします

1. ウエスト・マクラーレン・メルセデス・チームに供給する専用デジタル無線機の概要
- 最先端技術とノウハウを結集した改良型「マクラーレン・スペシャルII」 -
当社は1991年シリーズでマクラーレン・チームのオフィシャル・サプライヤーとなり、無線機の供給を開始して以来、長年にわたって継続的に同チームをサポートしてきました。そして、当社の無線機はチーム内におけるドライバーとスタッフの正確なコミュニケーションを実現させ、多くのチームの勝利に貢献してきました。
この2005年シーズンを前に、当社は長年の経験を通じて蓄積したノウハウと最先端のテクノロジーを結集し、独自のデジタル方式による専用無線機「マクラーレン・スペシャル」からシステム信頼性や秘話性を一段と向上させ、デザインも一新した「マクラーレン・スペシャルII」の開発に成功。その後、数々のテストをクリアし、満を持して3月4日に開幕するF1 オーストラリア・グランプリから実戦投入されることとなりました。当社はデジタル無線機「マクラーレン・スペシャルII」の供給を通じて、今シーズンもウエスト・マクラーレン・メルセデス・チームの勝利に貢献し、同チームがF1界のトップチームとして君臨できるようサポートしていきます。
ウエスト・マクラーレン・メルセデス・チームは2台のレースカーを核にドライバーと複数のグループで構成されており、ドライバーと各グループのチームスタッフはそれぞれに独立した交信と全体での交信を巧みに使い分けて*、レースの戦略や重要な情報を交換しあいながらレースを展開します。そうした極めて高度で複雑な無線システムが要求されるなか、高音質化技術や情報暗号・複合化技術をはじめとする最先端のデジタル技術はもちろん、無線通信とF1レースのそれぞれの分野で培ってきたノウハウを余すことなく投入した「マクラーレン・スペシャルII」は、日常では想定しえない衝撃、振動、高熱、騒音の中でも、必要な者どうしが、必要な情報を、必要な時に、確実に、他チームに知られることなく交信するための信頼性・秘話性・堅牢性・操作性を兼ね備え、一丸となって勝利を目指すチームの一体化に貢献します。

*グループ・・・ ドライバーごとに、マクラーレンのエンジニア、メルセデスベンツ・エンジンのエンジニア、メカニック、そしてレース時には給油スタッフが編成され、それぞれに独立した交信を必要とするほか、状況に応じて特定者間もしくは全体での交信が要求されます。

マクラーレン・グループ会長兼CEO ロン・デニス氏のコメント
「1991年シリーズ以来、共に戦ってきたケンウッドと、パートナーシップを継続できたことを光栄に思います。無線機は近年のF1レースで勝利を収めるために不可欠なものであり、2005年シーズンに向けて新開発されたケンウッド製無線機は、ドライバーとスタッフのより正確なコミュニケーションを可能にし、我がチームのパフォーマンスを最大限に引き出してくれるものと信じています」

当社社長兼CEO 河原春郎のコメント
「世界中から各産業の最先端技術が集結した、最も華やかで最も過酷なモータースポーツの世界に参画することは、ケンウッド・ブランドのプレゼンスの証ともなっています。特に、F1のトップチームであるウエスト・マクラーレン・メルセデス・チームと、これほどまでに長くパートナーであり続けられることは当社の誇りです。当社の最先端無線技術の粋をこらして開発したデジタル無線機によってチームの勝利に貢献し、同チームがF1界の頂点に君臨できるようサポートしていきます」



2. マクラーレン・スペシャルII」の開発背景
- 15年にわたるウエスト・マクラーレン・メルセデス・チームとのパートナーシップが最新技術の源泉 -

当社は、「音」と「無線通信」をコアコンピタンスに、カーエレクトロニクス事業、コミュニケーションズ事業、ホームエレクトロニクス事業の三事業を柱に企業活動を展開しています。なかでもコミュニケーションズ事業の中核である無線事業は、創業以来の「無線通信」を担うもっとも歴史のある事業で、現在は世界第2位のプレゼンスをもつ業務用無線ビジネスを中心に事業を展開しています。
近年、この業務用無線分野は周波数帯域の編成の関係からデジタル化が進められており、過酷な環境で必要な相手とのみ、確実に、他チームに傍受されることなく交信を行う必要のあるF1レースにおいてはなおのこと、通話品質や秘話性に優れたデジタル方式の採用が求められていました。こうした情勢を受けて、当社では2001年からデジタル方式の無線機の開発を手がけ、業務用無線分野で当社最大の市場である米国(アトランタ)にヘッドクォーターを移してR&D(Research & Development)機能を強化するとともに、昨年からは「戦略投資」によってデジタル無線技術の研究とデジタル無線機器の開発を推進してきました。
過酷な環境のもと、一つの判断が勝負の明暗を分けるF1レースにおいて、走行中にドライバーとチームスタッフが情報交換を行う唯一の手段である無線機は、信頼性・秘話性・堅牢性・操作性のすべてが極めて高いレベルで要求されます。当社は1991年以来、ウエスト・マクラーレン・メルセデス・チームのパートナーとしてアナログ方式によるF1用無線機の開発を担い、無線通信に関する「最先端技術の追求」「独自ノウハウの蓄積」「品質向上に対するこだわり」「徹底したユーザーサポート」によって、ウエスト・マクラーレン・メルセデス・チームとの信頼関係を築いてきました。今回のデジタル無線機の実戦配備を契機に、当社とウエスト・マクラーレン・メルセデス・チームのパートナーシップは新たなステージを迎えますが、当社は日本企業としてもっとも長い同チームとのパートナーシップをさらに深めながら、F1への参画を通じた無線技術のさらなる練磨とブランド力の強化に向けた企業活動を展開していきます。


3. マクラーレン社の概要

名称: McLaren Racing Limited(マクラーレン・レーシング)
設立: 1980年
所在地: Woking, Surrey, ENGLAND
代表者: Ron Dennis(CBE, McLaren Group Chairman and CEO)
URL: https://www.mclaren.com/
報道窓口: Ellen Kolby Head of Media Communications
Tel: +44(0)1483-261900 Fax: +44(0)1483-261963
E-mail: Ellen.Kolby@mclaren.com


4. 当社無線事業の展望
業務用無線分野における無線方式のデジタル化を見据え、当社では当期の基本戦略である「戦略投資」によって、前記のF1用デジタル無線機「マクラーレン・スペシャルII」のみならず、米国市場向けにAPCO方式(Association of Public-Safety Communication Officials:警察・消防などの公共安全市場向けデジタル業務用無線方式)に対応した業務用無線機を商品化するなど、デジタル無線方式の研究開発を強力に推進しています。
去る2月25日にはアイコム株式会社と広範なデジタル無線方式の研究開発を共同で行う技術提携を発表し、今後はこの技術提携も活かしながら業務用無線機のデジタル化をさらに加速して、グローバルシェアNo.2の地位を揺るぎないものにしていきます。

ケンウッドは、「Mobile & Home Multimedia System」の分野で、カーエレクトロニクス、コミュニケーションズ、ホームエレクトロニクスの3事業を展開しています。そして、国内12社、海外24社の関連会社とともに、「新鮮な驚きや感動で、人々に幸せな気持ちを創ろう」というビジョンの実現をめざします。


本件に関するお問い合わせ先

株式会社ケンウッド 広報室 能勢 TEL:0426(46)6724
FAX:0426(46)1440
E-mail: pr.qa@pr.kenwood.co.jp

Go Home... Go back
Updated 2005/03/04 (C) 2005 KENWOOD Corporation